2015年6月16日火曜日

「山田経営維新塾メールマガジン」Vol61,2015,6,17号

「聖域」を設けずに
すべてのプロセスを見直せ

仕事の仕方を変えねばなりません。
仕事の仕方を変えることを
「プロセス・イノベーション」と、いいます。

経営者の意識が変わる
マインド・イノベーション、
商品と売り方が変わる
プロダクト・イノベーション
に続いて、
プロセス・イノベーションに
目を向けます。

対象となるのは会社の仕事のすべて。
顧客満足の視点からすると、
どうしても製造・販売プロセスが中心になりがちですが、
それ以外にも意思決定プロセス、
財務・経理のプロセス、購買プロセス、外注プロセス
なども見直さなければいけません。

例えば、
「従来は、何でも自社でやっていたが、一部を外部に委託してみる」
あるいは逆に
「外注していたことを、すべて自社でやってしまう」
といったことも考えられます。

その際、注意しなければいけないことは
「聖域」を設けずに、
すべてのプロセスを俎上(そじょう)に
乗せるべきだということです。
ただ、時間との兼ね合いもありますので、
全体を、おおまかにチェックした後、

1、 明らかに欠陥があるプロセス
2、 是正すると、大きな効果を望めそうなプロセス
3、 放置しておくと重大なトラブルが発生しそうなプロセス

などに力を集中する手もあります。
鉄鋼王、アンドリュー・カーネギーも
次のように語っています。

*どのような工場であっても、
そこにはどれか一つ機械を放り出し、
新しい能率的なものを入れた方がよい、
といったものがかならずある。
また、機械の増設か、新しい作業の工夫によって
十分な利益を上げることができるのに、
それを怠って、自分の領域以外のものに投資する人が多い。
そうした投資からくる最大の収益も、
自分の事業を怠ることから生ずる損失を
償うには足りないのである
(『鉄鋼王カーネギー自伝』A・カーネギー、角川文庫)

・技術の進歩が仕事の仕方を劇的に変える

カーネギーが述べているように、
仕事の仕方を変える際には技術の進歩にも目配りすべきです。
技術の進歩が仕事の仕方を劇的に変えるからです。

四方八方にアンテナを張り、
自社の業務に参考になる技術や仕事の仕方に関する情報は
積極的に収集しなければいけません。

人海戦術でやっていた仕事・プロセスが、
ちょっとした設備や道具を導入すれば、
処理できる可能性もあります。
『鉄鋼王カーネギー自伝』には
次のようなエピソードも掲載されています。

*カーネギーの会社は画期的な溶鉱炉を導入したことで、
他の鉄鋼会社が使用するを拒否した質の悪い鉱石や、
他社が全く相手にしなかった貧鉱から産出される鉱石を
処理できるようになりました。

他社が「質が悪い」と判断した鉱石を化学分析してみると、
意外なことに硫黄成分が少なく、
鉄分の含有量が多い良質の鉱石でした。

他社には適切に溶解させる技術がなかったので、
クズ同然の値段で取引されていましたが、
カーネギーの会社なら処理できます。
良質な鉱石を格安で手に入れることができるのですから、
会社は大発展しました。

ある時、カーネギーはクリーブランドの同業者を訪問しました。
その会社の社員が滓皮を手押し車に積んで運んでいます。
カーネギーは聞きました。
「あの滓皮を、どうするんですか?」
「河岸に捨てるんです。溶鉱炉の係長が溶かそうとしたんですが、
いつもうまくいかないと、こぼしています」

滓皮は純粋な酸化鉄です。
捨てるのは余りにももったいない。
カーネギーの会社なら処理が可能です。

ピッツバーグの本社へ戻ったカーネギーは社員をクリーブランドへ行かせ、
滓皮を1トン50セントというタダ同然の値段で買い付けるようにしました。

先方は廃棄処分としていたものですから、それでも大喜び、
輸送費はカーネギーの会社がふたんしたものの、
これもまた大きな利益となったことは、
いうまでもありません。
(同書)

マインド・イノベーション、
プロダクト・イノベーション、
プロセス・イノベーション
を経ると、自然に社風が変わってきます。

経営者の意識が変わり、
幹部・社員さんの意識が変わり、
商品・売り方が変わり、
仕事の仕方も変わることで、ぬるま湯のようだった社内に、
いい意味での緊張感が満ち溢れるようになります。

社風が社長さんが、びっくりするほど変わります。
お客様に喜んでいただくためには「変革」が大事です。
変えないとダメなのです。

「社員がイキイキしている」
「商品・売り方が斬新だ」
「あの店には魅力がある」
と言われるような社風を生んでいかねばなりません。
そのスタートとなるのが経営者の意識の変革です。

経営者が変わらなければ、何も変わりません。


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