2012年12月17日月曜日

「山田経営維新塾メールマガジン」VOL29,2012.12.17号

「商人道」と書いて「あきんどう」と読みます。
維新塾の12月定例会で、大学の先生方とゴルフをしたことを話しました。京都大学系のお医者さんだから皆さん、優秀です。その優秀な先生のひとりが「ご専門はなんですか?」と尋ねる。私は「商人道です」と答えたという話。
先生方がどう理解したか存じませんが、私は誇りをもって答えたんですよ。
大所高所に立って「経済とは何か」「金融とは何か」「流通とは何か」を研究するのはいいでしょう。
でも、私たちは現実の世界を動かします。地べたから物事を見ていくのです。
私たちは物を売ります。
石田梅岩の言葉を引き合いに出しましたね。
「売り手よし、買い手よし、世間よし」です。私たちは物をつくり、物を売って、世のため人のためになっていく。そして、自分たちの生活をよくしていきます。

「商人道」で最も大切なのは? 思い出してください。
正直であることと、倹約です。
世の中には楽して儲けることがエライみたいな風潮がありますが、そんなまやかしの言葉に惑わされてはいけない。
事業を営むというのは、小さな店、小さな会社をやっていくということは、本当に大変なことなんです。よいときは一瞬。あとは、圧倒的に苦労の連続ですよ。

「経営者なんだから、そんなこと当たり前」
ではありますが、当たり前にやっていくことはやはり、並大抵のことではありません。
多くの経営者(商人・あきんど)たちが、このことを忘れていますよ。
塾で「労働分配率」という話をしました。
そのとき出てきたのは、「言葉の意味がわからない」でした。知らないのは恥ではない。調べればわかることです。で、みなさんは調べましたか?
きょうの日まで調べてないとしたら、その人は猛反省しなければなりません(いないと思いますが)。

労働分配率という言葉の意味がわからなければ、そもそも私が「倹約が大事」といった意味も、意図もわかりません。「自分の会社の数字を知りなさい」「経費を知りなさい」と繰り返し述べていることも、わかりませんよね。
「1円の経費削減は1円の利益アップと同じこと」、労働分配率のことがわかっていればこの話、あなたがたにはストンと腑に落ちるはずです。
このデフレの時代に、売上げを伸ばすのはまことに大変です。でも、経費なら削ることができる。接待費(平たくいえば飲み代)、これを削るのに決死の覚悟はいらない。
やっていますか? やりましょうよ。

削る経費はもちろん「飲み代」に限りません。数字を把握していればすべてが対象になります。これは例外なく、みなさん全員に当てはまります。
経費だけではない。あらゆる数字です。
原価も見直せるし、私がよく知る茶業界などでは「原価」という概念すらあいまいなところもあります。それほど「経営」という考え方が浸透していないともいえる。
だから「経営者」などというと、「よしてくれよ」という人が、今でもたくさんいるわけです。
そういう人たちに向かって、「倹約だ」「数字だ」といっても、なかなか話が通じていかない。お茶業界への悪口のようないい方になってしまいましたが、これは茶業界に限ったことではない。中小零細企業ならあらゆる業界、業態にいえることです。

「経営」はきちんと勉強すれば必ず身につきます。
一方、「商人道」は生き方、あるいは倫理観、もっといえばどう生きるかという哲学だから、これは人間を磨いていくしかない。時間がかかるかもしれない。
だからこそ、この塾では「人間力」からスタートしたんです。
わかりますか?

「商人道」を極めるためには経営感覚をぜひ身につけてほしい。それがなければ、一時(いっとき)はよくても、常に圧倒的な業績を上げ続けることはできない。業績が上がらなければ、商人道は苦の道になってしまう。なんとかそういう連鎖から逃れて本当の商人になろう、というのがこの塾の目的です。
ところが、人間力ができていないと、そもそも「学ぶこと」ができないんです。
謙虚に素直に粘り強く、ということができない。

「労働分配率」をすぐ調べた人はやる気のある人です。
「やる気」というと簡単なようですが、持続する、ずっとやれなければ意味がない。好きなことならやれる、というのは経営ではない。
嫌いでも、面倒くさくても、やっかいでも、必要とあれば断固としてやらなければならない。これが経営者です。
人間力ですよ!!

ここのところをわかってもらうために9カ月、270日を私たちは費やしてきました。
みんな変わってきています。
断固として変わりましょう。
「変える」というのは、責任感の自覚です。
ここを揺るぎないものにしましょう
これができれば、あとは勉強をするだけです。
このステップを上がりきれば、同志のことを気に掛ける余裕も出てきます。
もう少しがんばっていきましょう。

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