2013年7月19日金曜日

「山田経営維新塾メールマガジン」VOL38,2013.7.19号

社員を叱らない、注意出来ない社長



社長の仕事は、まず社員を叱ることである。と言えば驚かれる人が多いと思います。
中小企業という会社組織は、社長の方針に従い、全社一丸となって活動すことで売上を上げ、利益を上げていく仕組みになっているのです。ですから社長は会社の方針や経営理念に反した社員を叱り、注意して社員を育成、指導していく責任を負っているのです。



だから私は、社員を叱りつけていました。



ところが、社員に落ち度があっても叱ることができない社長がいる。
自分の息子、娘であたっらどうしますか?社員さんを本当の息子、娘と同じように本物の愛情があれば本気で叱れるのではないでしょうか。



社員を育成、指導するには愛情無くしては出来ません。
自分に自信がないからです。自分のスタンスを明確にし、それを社員に示す自信がないのです。



 「会社の価値観はこうなんだ、自分の価値観はこうなんだ、君はそれに反したから私は叱るんだ」と言い切る自信がある社長が少ないのです。



自分のスタンスを持たない人間が、いい仕事などできるわけがない。社長になったこと自体、間違っているといってもいいのではないでしょうか。


ただ、社員を叱る時は「叱る基準」を明確にし、日頃の言動でそれを社員に示しておく必要があります。 「叱る基準」が曖昧で、同じ失敗でありながら、この間は何もなく、今回は急に怒り出したというのでは全く困るものです。


社員が、叱られた理由を、社長の虫の居所のせいにしてしまっては駄目で。これでは叱る意味がない。さらに大事なのは、 「叱り方」である。これを間違えると、後に恨みが残るだけです。逆恨みであっても、人から恨みを買うのは、あまり良いことではありません。場合によっては、大きなマイナスであります。



では、どう叱るか。王道を説くのです。 「なぜ叱られるのか」ということについて、きちんと説明することです。他に方法はありません。失敗した社員でも言い分はあるので、これをしっかり解決しておかなければ、逆恨みを残すことになるわけです。

 人を叱るというのは、大変なエネルギーがいるものなのです。私のような人間でも、叱る前日から私が怒っていることを君に理解させるには、どういう手順で話したら良いのであろうか」と考える。

そして叱った後では、ちょっと言い過ぎたかな。私の言った意味がわかったのだろうか」と考える。本当に大変なのです。



だから私はある時、こう言って叱ったことがあります。 「君を5分叱ることで、君は私を2時間も3時間も占有したんですよ。わかりますか。私がもう何も言わないようになったら終りですよ。

私が叱っているのは、君に大きな期待をしているからなのですよ」
叱るというのは、それほど難しく、エネルギーを費やすものなのです。

しかも、決して気持ちの良いものではありません。だから、社長としての力量が問われるのであります。




愛情を持って叱る。これが基本です。



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2013年7月10日水曜日

「山田経営維新塾メールマガジン」VOL37,2013.7.10号

犬塚会長の一瞬の陰りに学ぶ

前回のメールで私は「腑(ふ)に落ちる」という話をしました。
絶対に社員に丸投げしていけないのは「経営方針」。
経営方針は経営者の創業の魂ですよ。
それが社員1人ひとりの腑に落ちている会社が強い会社なのだ、と。

625日に1期生、2期生合同で犬塚敦統会長の七福醸造さんの工場見学を行いました。
参加した方は、それぞれの「思い」を抱いたようですね。
社員さんたちのあいさつには驚いたでしょう。
きょうびは金融機関などでも「ありがとうございました」と(店によっては)いってくれるようになりましたが、七福さんのあいさつは違います。
仕事を止めて、こちらにまっすぐ向いて、をピンと伸ばして大きな声ではっきりといいます。
「こんにちは」「ありがとうございます」と。

みなさんの感想が私には今一つしっくり来なかったことは、塾で説明しました。
感心しているだけで『何が何でも実践してやる、味とこころさんを負かすんだ』と決意した人は1人もいませんでした。
犬塚さんはその師、一倉定先生(故人)の話を聴いて、一から十までその通りに実践した人です。
これはある意味で“異常者”です。
グル”と信者みたいな関係にならないと、頭から信じ込むなどということはできないんです。

私は凡人なので、トイレの隅に爪を立てて完ぺきにきれいにするところまではできませんでした。
「考えるのは行動のブレーキだ」と犬塚さんはいっていましたが、
私はやはり考えてしまった。
だから年商100億を達成できなかった。
トイレ掃除は自分磨きだと頭で理解して、腑に落としていなかったということです。

でも先日の七福醸造には変化のきざしがありました。
機械設備は確かにピカピカ、
案内してくれた鈴木青年は本当に立派な社員さんです。
犬塚さんが後から語った言葉がいくつも鈴木さんの説明の中で出てきました。
会長の思いは、鈴木さんには届いていた。
しかし機械はピカピカ以上のものではなかった。
キラキラと輝いてはいなかったでしょう?
以前はそうではなかったんです。

この違いはなんでしょう。
犬塚会長自身が講演のとき、説明していましたね。
社長を息子さんに譲った。
東北の大震災のあの日、2011311日の直後、41日付で犬塚元裕社長が就任しました。
目の前で会長さんのやり方を見てきた人。
でも、改革初代と2代目は違うんでしょうね。

これはどんな事業やプロジェクト、会社でも同じです。
初代の実績はたいていは“完ぺきには”受け継がれない。
見よう見まねと「魂を込めて」の違いです。
どこかに『俺は違うんだ』が出てきてしまう。

犬塚会長はかすかな予兆を感じ取っているようでした。
私たちは、あれほど徹底して環境整備をやった会社でも意識の一角が崩れるだけで大きな何かが失われていくことを感じ取らなければなりません。
私たちはまだ何も、腑に落とすまでのことをやっていない。
出発さえしていないのです。

いささか犬塚会長のことを想像して書いてしまいました。
もしかしたらたまたま体調が悪く、少し悲観的になっていただけかもしれません。
環境整備だけでなく、小さな企業の生き残り戦略として[本物しか造らない]といったことも学ばなければなりません。
それは、世界中の(次世代)子供たちの健康を守る、という企業理念とまっすぐに合致した選択でもあります。
もっともっと真剣に学びましょう。



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