2013年7月10日水曜日

「山田経営維新塾メールマガジン」VOL37,2013.7.10号

犬塚会長の一瞬の陰りに学ぶ

前回のメールで私は「腑(ふ)に落ちる」という話をしました。
絶対に社員に丸投げしていけないのは「経営方針」。
経営方針は経営者の創業の魂ですよ。
それが社員1人ひとりの腑に落ちている会社が強い会社なのだ、と。

625日に1期生、2期生合同で犬塚敦統会長の七福醸造さんの工場見学を行いました。
参加した方は、それぞれの「思い」を抱いたようですね。
社員さんたちのあいさつには驚いたでしょう。
きょうびは金融機関などでも「ありがとうございました」と(店によっては)いってくれるようになりましたが、七福さんのあいさつは違います。
仕事を止めて、こちらにまっすぐ向いて、をピンと伸ばして大きな声ではっきりといいます。
「こんにちは」「ありがとうございます」と。

みなさんの感想が私には今一つしっくり来なかったことは、塾で説明しました。
感心しているだけで『何が何でも実践してやる、味とこころさんを負かすんだ』と決意した人は1人もいませんでした。
犬塚さんはその師、一倉定先生(故人)の話を聴いて、一から十までその通りに実践した人です。
これはある意味で“異常者”です。
グル”と信者みたいな関係にならないと、頭から信じ込むなどということはできないんです。

私は凡人なので、トイレの隅に爪を立てて完ぺきにきれいにするところまではできませんでした。
「考えるのは行動のブレーキだ」と犬塚さんはいっていましたが、
私はやはり考えてしまった。
だから年商100億を達成できなかった。
トイレ掃除は自分磨きだと頭で理解して、腑に落としていなかったということです。

でも先日の七福醸造には変化のきざしがありました。
機械設備は確かにピカピカ、
案内してくれた鈴木青年は本当に立派な社員さんです。
犬塚さんが後から語った言葉がいくつも鈴木さんの説明の中で出てきました。
会長の思いは、鈴木さんには届いていた。
しかし機械はピカピカ以上のものではなかった。
キラキラと輝いてはいなかったでしょう?
以前はそうではなかったんです。

この違いはなんでしょう。
犬塚会長自身が講演のとき、説明していましたね。
社長を息子さんに譲った。
東北の大震災のあの日、2011311日の直後、41日付で犬塚元裕社長が就任しました。
目の前で会長さんのやり方を見てきた人。
でも、改革初代と2代目は違うんでしょうね。

これはどんな事業やプロジェクト、会社でも同じです。
初代の実績はたいていは“完ぺきには”受け継がれない。
見よう見まねと「魂を込めて」の違いです。
どこかに『俺は違うんだ』が出てきてしまう。

犬塚会長はかすかな予兆を感じ取っているようでした。
私たちは、あれほど徹底して環境整備をやった会社でも意識の一角が崩れるだけで大きな何かが失われていくことを感じ取らなければなりません。
私たちはまだ何も、腑に落とすまでのことをやっていない。
出発さえしていないのです。

いささか犬塚会長のことを想像して書いてしまいました。
もしかしたらたまたま体調が悪く、少し悲観的になっていただけかもしれません。
環境整備だけでなく、小さな企業の生き残り戦略として[本物しか造らない]といったことも学ばなければなりません。
それは、世界中の(次世代)子供たちの健康を守る、という企業理念とまっすぐに合致した選択でもあります。
もっともっと真剣に学びましょう。



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