2016年3月22日火曜日

「山田経営維新塾メールマガジン」Vol70,2016,3,23号

経営理念を持っている会社の方が粘り強い



社員さんたちが、あれかこれかを迷ったときに羅針盤の役目を果たすのが経営理念です。
社長さんが会社の「かじ取り役」として、最初にやらなければいけないことは
「経営理念」を定めることです。
特に中小企業にとって、経営理念が持つ意味は大きい。単なる建前でなく、社長さんの「魂の叫び」を文章化したものでなければなりません。


「経営理念」の役割を整理すると、次のようになります。

1、「わが社の理念は~」と言う言葉が出たら、幹部だろうと、社員さんだろうと姿勢を正すもの。

2、何かに行き詰まったときには「もう一度、経営理念に戻って、やり直してみよう」といえるもの。

3、アクシデントやトラブル、顧客からのクレームが発生したとき、あるいは新規事業やプロジェクトに失敗したときには「経営理念に反していないかったかどうか」と検証できるもの。

4、新規事業・商品・サービスを開発するときは、単なる多角経営ではなく、「われわれの会社の経営理念に沿っているのかどうか」と価値判断基準となるもの。

5、違う方向に行っているときは、元の方角へ針路変更できるように、羅針盤となるもの。

しっかりした経営理念を持っている会社は強い。逆に、経営理念を定めていなかったり、単なる言葉だけの経営理念しか持っていなかったりすると、もろい印象があります。

好調な時は経営理念を持っていようが、持っていまいが、さほど大きな違いはないのですが、いざというときには確固とした経営理念を持っている会社の方が、はるかに粘り強く、事態に対処しています。

経営理念に、どんな文言を入れるかは会社によって、また社長さんによって、置かれた状況によって異なります。
多くの会社は「顧客満足」は当然として、「企業の将来像」「社会的責任」「地域社会への貢献」「環境問題への取り組み」などに言及されると思います。


・「旗」を掲げよ

加えて、「従業員満足」に類する言葉も入れておきたい。経営理念は「社内外に対する宣言」ですから、まずは社員さんが目にすることになります。
「従業員満足」がうたわれていれば、社員さんとしても、うれしい。
社内のモチベーションを高めることにも、つながります。
経営理念を定めることは、「旗」を掲げることになります。

「おれはこうする!」と高々と旗を掲げて宣言すると、意外によく実現する。
旗に書いて宣言すれば、どんなことでも成就するというような甘い世の中ではないのだが、私自身の経験によれば不思議なほど願いがかなえられる反面、旗に書いて宣言しないものはほとんど実現していない。

人生で、あるいはビジネスで成功しようと思ったら、当面の目標を決め、周囲に宣言するべきだたいうわけです。
旗を掲げるべきです。
いくら心の中で決意しても、外に出さなかったら、だれにもわかりません。
わからないことには、誰も協力してくれないものです。

社長さんの志を、まず社員さんに知ってもらう必要がある。そのためには経営
理念は、もってこいです。
自分の思いのたけを経営理念に凝縮させましょう。

宣言することで、自分の決意が固まり、腹がすわる効果もあります。
若い人の場合、宣言して実現できなかったら恥ずかしいからと言って、宣言しない人もいますが、失敗したからと言って別段たいしたマイナスではありません。

まして社長さんにとっては旗を掲げることは「成功の第一の鉄則」といってよい。
それだけに、経営理念の策定にあたっては細かな神経を使う必要があります。


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

★「非常識社長の維新を起こす経営」★

アマゾンにてご予約可能 http://urx2.nu/hf4H
お近くの書店でもお買い求め頂けます。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
一般社団法人「山田経営維新塾」
HP : http://www.yamadajuku.jp/
山田経営維新塾メールマガジンバックナンバー
http://yamadajuku.blogspot.jp/
アメーバブログ
http://ameblo.jp/yamadajuku/
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
社団法人「山田経営維新塾」
事務所住所
〒420-0034 静岡市葵区常盤町一丁目
8番地の6アイワビル7F
事務局:yamadajuku@live.jp
塾長:master@yamadajuku.jp
電 話    054-653-3607

F A X   054-653-3608 

2016年1月6日水曜日

「山田経営維新塾メールマガジン」Vol69,2016,1,6号

私の年賀状です


道について皆さんは何を連想されますでしょうか。

今日はこの「道」について書かせていただきます。

松下幸之助記念館には松下幸之助直筆の道の書と石碑が展示されてます。

松下幸之助翁

自分には自分に与えられた道がある。
天与の尊い道がある。
どんな道かは 知らないが、ほかの人には歩めない。
自分だけしか歩めない、二度と歩めぬかけがえのないこの道。
広い時もある。
せまい時もある。
ぼりもあればくだりもある。
坦々(たんたん)とした時もあれば、かきわけかきわけ汗する時もある。

この道が果たして よいのか悪いのか、思案にあまる時もあろう。
なぐさめを求めたくなる時もあろう。
しかし、所詮はこの道しかないのではないか。
あきらめろと言うのではない。
いま立っているこの道、いま歩んでいるこの道、
ともかくもこの道を休まず歩むことである。
自分だけしか歩めない大事な道ではないか。
自分だけに与えら れているかけがえのないこの道ではないか。


他人の道に心をうばわれ、思案にくれて立ちすくんでいても、
道はすこしもひらけない。
道をひらくためには、まず歩まねばならぬ。
心を定め、懸命に歩まねばならぬ。


それがたとえ遠い道のように思えても、
休まず歩む姿からは必ず新たな道がひらけてくる。
深い喜びも生まれてくる。



昭和43年(幸之助さん73歳)幸之助さんが考える
商人道(あきんどう)について語っている文を紹介します。
「私は思うのだが商人道とは正しい経営の道である。
品質のいいものをつくり、そして適正な価格で売るのが商売である。
これはメーカーの大きい小さい、あるいは国内であろう海外であろうとにかかわらず共通であると思う。
ただ商人道といっても、時代性を欠いたものであってはならない。
商人道の道は、普遍の人の道に立ち、その上に時代性にかなってこそ、価値があるものである。
商人道というものは、基本的には「何が正しいか」ということを考え、実行することによって、共存共栄、繁栄に結びつくものなのである。
この商人道の正しい理念は、万国共通であるから、それを実践する企業は、海外でも必ず受け入れられると思う。
もし日本の企業が、その認識で海外と接していけば、日本という国は、ほんとうに繫栄すると思うのである。」

平澤興先生は

人生はつまり人間関係であり、二人のコミュニケーションに始まる。
その二人の間に往来する道が出来る。
これが道というものの最も素直な自然の見方であろう。

道をむつかしく考え過ぎてはいかぬ。
道をひろびろとした道と考えたらよろしい。

道のない野原を自分が歩く。貴方が歩けば道が出来る。
道は自分で創る。歩くと道が出来る。


(哲学)
· (どう)
老子によれば、道とは名付けることのできないものであり(仮に道と名付けているに過ぎない)、などを超越した真理とされる。天地一切を包含する宇宙自然、万物の終始に関わる道を天道(一貫道ともいう)といい、人間世界に関わる道を人道という。
孔子は天道を継承し、詩経書経で人道についても語り、「子曰 朝聞道 夕死可矣」や「子曰 參乎 吾道一以貫之哉」(『論語』 巻第2 里仁第4)といった名句に道義的真理があり、天地人の道を追究した孔子の姿勢が伺える。
道教における「道」の概念は、神秘思想の上に取り入れられ、道家のそれとはかけはなれた概念となっているとされていたが、近年はフランス学派の学者たちを中心に道家と道教の連続性を認める傾向が多くなってきている。
中庸』では「誠者天之道也 誠之者人之道也」と「天之道」、「人之道」が「誠」であるとし、それに基づき孟子も「是故 誠者天之道也 思誠者人之道也」(『孟子』 離婁 上)と「天之道」、「人之道」と「誠」に言及している。
菜根譚』には、「道を守って生きれば孤立する。だがそれは一時の事だ。権力にへつらえば居心地はよかろう。だが、そののちに来るのは永遠の孤独だ。めざめた人は、現世の栄達に迷わされず、はるかな理想に生きるのだ」[1]と記し、洪自誠の主張として、一時の孤立を恐れ、永遠の孤独を招くのではなく、道を守る事が肝心と説く。


道は自分で創る。歩くと道が出来る。

みなさんはどんな道を歩んで行かれますか?


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

★「非常識社長の維新を起こす経営」★

アマゾンにてご予約可能 http://urx2.nu/hf4H
お近くの書店でもお買い求め頂けます。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
一般社団法人「山田経営維新塾」
HP : http://www.yamadajuku.jp/
山田経営維新塾メールマガジンバックナンバー
http://yamadajuku.blogspot.jp/
アメーバブログ
http://ameblo.jp/yamadajuku/
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
社団法人「山田経営維新塾」
事務所住所
〒420-0034 静岡市葵区常盤町一丁目
8番地の6アイワビル7F
事務局:yamadajuku@live.jp
塾長:master@yamadajuku.jp
電 話    054-653-3607
F A X   054-653-3608 

2015年11月17日火曜日

「山田経営維新塾メールマガジン」Vol68,2015,11,17号

「お客様」「社員さん」「利潤」に順番はつけられない

私が以前、
「顧客第一と利潤第一は両立すると思いますよ。
それどころか、
お客様第一であり、利潤第一であり、社員さん第一が私の立場です」

と書いたことに対して、複数の読者の方から、
「第一が複数あると、どうしても従業員が混乱する。
経営者は従業員が迷わないように、
何が第一か明確にする責任があるのではないか」
との指摘がありました。
確かに、社長さんは、いたずらに社員さんを迷わせてはなりません。

スピードの問題もあります。
すべてのケースで判断を社員さんに委ねていては電光石火の対応は難しい。
あらかじめ定めておかなければいけないケースも多いでしょう。
決して「マニュアル」を否定してわけではありません。
(むしろ、社員さんを一定のレベルにまで鍛え上げるためにはマニュアルが不可欠です)

ただし、
「お客様」「社員さん」「利潤」に
順番をつけることが、はたして可能でしょうか。
あえてつければ、
「お客様第一」「社員さん第二」「利潤第三」となるでしょうが、
これでは「本音」と「建前」の関係になってしまいませんか。

本音では「利益」を追求しているのに、
建前としては「顧客満足」を掲げている、
よくあるパターンですね。
かえって社員さんを迷わせることになります。

かといって、本音を前面に出して、
「利潤第一」「社員さん第二」「お客様第三」とするわけにはいかない。
お客様や社員さん、ステークホルダー、地域社会などの反発を買うことは目に見えてます。


優先順位を示さなければダメ?

あるいは、こんな質問もありました。
「クロネコヤマトの宅急便の創業者・小倉昌男さんは
「なんでも第一にしてはならない」といっている。
あなたは「第一が複数あってもいい」と。

どちらが正しいのか。

確かに、小倉さんの著書を見ると、次のような記述がありました。
小倉さんが静岡運輸という会社の総務部長を務めていたころの話です。
その会社は、ともかく交通事故が多く、
労働基準監督署から、にらまれていました。
ある日、監督署へ行ったら、安全対策に優れた木工業の会社があるから、
勉強に行け、と指示されます。

その会社を訪問すると、作業所に「安全第一、能率第二」という張り紙がある。
経営者に話を聞くと、この工場では以前は労災事故が多かった。
人命の尊さを考えれば何としても事故を減らさなければならない。
能率を上げろと発破をかけるだけではいけない。
そう考えて、敢えて能率を第二にしたのだという。
なるほど、と感心した。
どこの会社でも安全第一とは書いてあるが、能率第二とは書いていない。
第二を示すことで、本当に安全が第一であることがわかる。

静岡運輸では東京行きのトラックは三日目の朝に帰ってくる。
三日目は休みだが、仕事が忙しいと非番返上で運転されていた。
これが事故の原因になっている。
そこで非番返上を禁止するために、「安全第一、営業第二」と書いたポスターを作った。
その結果、事故は減り、しかも営業成績は落ちなかったのである。
何でも第一にする会社がよくあるが、それではいけない。
何が第一なのか、はっきりと優先順位を示す経営者にならなければだめだと痛感した
〈経営はロマンだ!〉日本経済新聞社

なるほど、「能率第二」「営業第二」と示すことで、
かえって「安全第一」を浮かび上がらせたわけです。
「第一が複数あっても構わない」とする考え方とは相いれないようですが、
実践的な解決法を導き出すところなど、
私が訴えている「弁証法経営」の好例といっても過言ではありません。

正 労災事故が多い
反 「安全第一」のスローガンが徹底していない
合 「安全第一、営業第二」と書いたポスターを掲示することで、労災事故が減ったというわけです。

きちんと「正―反―合」の問題解決手順に沿っていますね。

急所は「どのようにしたら労災事故を減らせるか」と知恵を絞る事。
あれこれ悩まなければなりません。悩むからこそ、解決の知恵が出てくるのです。
それに、「安全第一、営業第二」と書かれたポスターを掲示はしましたが、
実際には「安全第一」を両立させていることに注目してください。
根幹は「安全第一」「営業第一」ですが、
「安全第一、営業第二」のポスターを掲げることで労災が減るのなら、
立派に弁証法的な問題解決になっています。

もちろん、私なら「安全第一」「営業第一」の両方を掲げて、
課題・問題点の解決に取り組んだでしょう。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

★「非常識社長の維新を起こす経営」★

アマゾンにてご予約可能 http://urx2.nu/hf4H
お近くの書店でもお買い求め頂けます。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
一般社団法人「山田経営維新塾」
HP : http://www.yamadajuku.jp/
山田経営維新塾メールマガジンバックナンバー
http://yamadajuku.blogspot.jp/
アメーバブログ
http://ameblo.jp/yamadajuku/
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
社団法人「山田経営維新塾」
事務所住所
〒420-0034 静岡市葵区常盤町一丁目
8番地の6アイワビル7F
事務局:yamadajuku@live.jp
塾長:master@yamadajuku.jp
電 話    054-653-3607
F A X   054-653-3608 

2015年9月30日水曜日

「山田経営維新塾メールマガジン」Vol67,2015,10,1号


戦国武将に学ぶ勝つ経営 パート2

「洋上の要塞を作り上げた」

ここで信長の非凡さが発揮されました。

「機動力を誇る毛利水軍に対して、
こちらも機動力で対抗しようとしても、かなうはずがない。
安宅船は可視化に欠点も大きいが、
火攻めに対する防御を固めれば、十分に対抗できる」


九鬼水軍の頭(かしら)、九鬼嘉隆を呼ぶと、安宅船の改良を命じ、

1、毛利水軍の火器による攻撃を防ぐために楯板を鉄板に変更すること
2、楯板は甲板の上ではなく、弦の外側につけることの2点を具体的に指示しました。

鉄板船の建造は簡単なことではありません。
楯板を鉄板に変えると、それだけ重くなり喫水が下がるからです。

下手をすると、せっかく建造したのに浮かばない船になりかねません。
鉄が厚くなるほど喫水が下がりますから、
浮力を得ようとしたら、船を大きくせざるを得ません。

嘉隆は巨大な船を作ることで、この難題を乗り越えようとしました。
伊勢湾でひそかに6艇の安宅船を建造。
1578年1月、木津川沖の毛利軍の前に
驚異の新兵器・巨大鉄板船が姿を現しました。

1月6日、木津川沖で、信長軍と毛利軍の再度の決戦が行われました。
第2次木津川の戦いです。

600艇の大軍を擁した毛利水軍は、
ふたたび織田水軍を血祭りにあげようと、
意気揚々と近づいてきます。
ただし、対する織田水軍は2年前と同じではありませんでした。

信長水軍の中央に巨大な鉄船6艇が浮かび、
その周りを200艇の船が囲んでいたのです。
鉄船は周りを鉄の板で囲い、
縦50メートル、横20メートルの大きさ。
洋上の要塞と言っても過言ではありません。


「敗北のときこそ、勝利の因をつくれ」

それでも、先手を取ったのは毛利水軍でした。
600艇が、いっせいに信長水軍に躍りかかりました。
毛利水軍の機動力は抜群。
操船技術も織田水軍より、はるかにまさっています。

毛利水軍の攻撃の仕方は特徴があり、
5艇の船がクサビ形にになって、
敵の船団に突っ込んでいきます。
敵は、まさにクサビを打ち込まれたように、
船と船の間隔があき、その部分から崩れていきました。

この日の信長軍は、さしたる反撃もせずに逃げ惑うばかり。
毛利水軍の船は逃げる敵を追いかけ、気が付くと、
いつの間にか鉄板船の近くまできていました。

そのとき、鉄板船の大砲(大筒)がいっせいに火を吹きました。
大砲は前と左右に設置されていますから、
1艇に3門、合計18門の大砲が炸裂したのです。
毛利水軍の船は、しょせん木造船ですから、大砲にはかないません。

得意の火攻めも鉄板船相手では効果がない。
乗り込もうにも、足がかりもありませんした。
毛利水軍の船は次々と海のもくずとなって消えていきました。
戦いに擁した時間はわずか「4時間」。
信長の新兵器・鉄板船が無敵を誇った毛利水軍を、たたきのめしたのです。

敗北のときにこそ次の戦いの勝因を作ることができ、
勝利のときにこそ次の戦いの敗因が隠れています。

2回にわたる木津川の戦い。
最初の戦いで完敗した信長は毛利水軍打倒の秘策を考え、
第2次の戦いで実行に移しました。

作家の池宮彰一郎氏は次のように述べています。
「玄人は、先例を重んじ、先人の例に従って、戦を規定する。
戦はこうするものだ、歴史は繰り返す、と、
だが、歴史には同一局面は有り得ない。
人も物も次々刻々に進歩し、変化する。
時代は変わるのである。
戦も、公共事業も、金融も、商取引も。
「玄人」(くろうと)はそれを知らない。
いや認めようとしない。
変化が怖いのである。
確かに信長は、海戦では素人であった。
ただし、偉大な素人であった」
(「本能寺 下」毎日新聞)

変化を恐れない、「素人」信長。
大阪湾に浮かび上がった洋上の城・鉄板船は
合理的思考の真骨頂を示していました。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

★「非常識社長の維新を起こす経営」★

アマゾンにてご予約可能 http://urx2.nu/hf4H
お近くの書店でもお買い求め頂けます。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
一般社団法人「山田経営維新塾」
HP : http://www.yamadajuku.jp/
山田経営維新塾メールマガジンバックナンバー
http://yamadajuku.blogspot.jp/
アメーバブログ
http://ameblo.jp/yamadajuku/
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
社団法人「山田経営維新塾」
事務所住所
〒420-0034 静岡市葵区常盤町一丁目
8番地の6アイワビル7F
事務局:yamadajuku@live.jp
塾長:master@yamadajuku.jp
電 話    054-653-3607
F A X   054-653-3608 

2015年9月3日木曜日

「山田経営維新塾メールマガジン」Vol66,2015,9,4号

戦国武将に学ぶ勝つ経営

毛利水軍の火攻めに、あえなく完敗

前回の続きになりますが
もうひとつ、信長の合理的な思考を伺わせる戦いがあります。
こちらは木津川沖の大阪湾上で行われた海戦、
信長水軍と毛利水軍が激突した2つの戦いを比べてみると、
信長の非凡さが自然に浮かび上がります。

1576年、将軍・足利義昭の要請で毛利氏は信長との対決を決意します。
とりあえず、信長と対立している石山本願寺と同盟を結び、
海上から本願寺に兵糧を運び入れることにしました。
信長軍の兵糧攻めを無効にする作戦です。

石山本願寺は大阪湾に面しており、
後に、同じ場所に豊臣秀吉によって大阪城がつくられます。

本願寺と毛利氏が同盟を結んだことを、
諜報活動を通じて信長は即座に知ります。
大阪湾からの援助ルートが確立したら、
本願寺を落とすのが、一層難しくなります。

戦国時代最強とうたわれた水軍をもっていたのは中国の毛利氏。
精鋭・小早川水軍、勇敢・村上水軍などを傘下に入れたことで、
洋上では向かうところ敵なしの状態でした。

同年7月、大阪湾・木津川河口付近で
本願寺向けの兵糧を積んできた毛利の輸送船団に信長水軍が襲いかかりました。
毛利軍の護衛戦も即座に反撃します。
第1次木津川の戦いです。

この時の毛利水軍は輸送船300艇と護衛戦300艇。
輸送船には戦闘能力はないとされていますから、
実質的には300艇の戦力でした。
対する織田は安宅船5艇と、
その周りを300艇の船が囲んでいました。
「300艇」対「5艇+300艇」。
兵力の上では織田軍の方が優勢でした。

安宅船は軍船の中心で、幅は10メートル以上、
長さは50メートル以上あります。
漕ぎ手だけでも50人~200人が乗り込み、
スピードはでないものの、巨体の割には小回りが利き、
高い戦闘能力を持っています。

数十人から数百人の兵士も乗船することができました。
安宅船は船足が遅いので、防備に力をいれています。
船上に分厚い楯板をはりめぐらせ、
弓や鉄砲の攻撃から乗組員を守っていました。

ただし、分厚いとはいえ、しょせん木でできています。
毛利水軍は火攻めが得意。さんざんに焙烙
(ほうろく=手榴弾のようなもの)
火矢をうちかけられ、織田軍の安宅船は次々に炎上していきました。

火の回りは早く、結局は5艇とも焼け落ちてしまい、
数百人を超える兵士、乗組員が犠牲になりました。
毛利水軍の中心である瀬戸内水軍、
村上水軍は倭寇以来の伝統を持ち、
水上での戦闘能力は高かった。

火器で攻撃した後、直接、兵士が相手の船に乗り込みます。
不安定な船の上での白兵戦は離れている方が圧倒的に有利。
名だたる毛利水軍にかなうものはいません。


第1次木津川の戦いで、信長軍は、
これ以上ないという敗北を喫しました。 

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

★「非常識社長の維新を起こす経営」★

アマゾンにてご予約可能 http://urx2.nu/hf4H
お近くの書店でもお買い求め頂けます。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
一般社団法人「山田経営維新塾」
HP : http://www.yamadajuku.jp/
山田経営維新塾メールマガジンバックナンバー
http://yamadajuku.blogspot.jp/
アメーバブログ
http://ameblo.jp/yamadajuku/
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
社団法人「山田経営維新塾」
事務所住所
〒420-0034 静岡市葵区常盤町一丁目
8番地の6アイワビル7F
事務局:yamadajuku@live.jp
塾長:master@yamadajuku.jp
電 話    054-653-3607
F A X   054-653-3608